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#デザイン
稀代の装丁家、坂川栄治さんに教えてもらったこと
日本を代表する本の装丁家、坂川栄治さんが急逝されたのは2020年の夏。装丁家をされているお嬢さんの朱音さんが、これまで手がけた本の一部を年代別にまとめた図録をつくられました。以下の文章は、その3番目の図録に私が寄稿させていただいたものです。
坂川栄治さんが装丁を手がけたのは、村上春樹、カズオ・イシグロ、ハリー・ポッターシリーズなど小説から、『だるまさん』シリーズなどの絵本まで約6500冊にも
学びの場における「関係性のデザイン」とは
ぼくたちはいろんな上下関係のなかで生きています。たとえば、先生と生徒、部下と上司、親と子、師匠と弟子など。「学び」という言葉には「上から下に伝える」というイメージがありますが、他者の学びをうながすために、関わり方を選ぶことができます。
今回は「学びの場づくり」における「関係性のデザイン」について考えていきます。
参加者とファシリテーターまず、1つの型として苅宿俊文先生による「F2LOモデル」を
大企業・富士通を突き動かす「変革のデザイン」 ~タムカイさん・小針さんが語る全社DXプロジェクト「フジトラ」の裏側~(前編)
2019年2月にフィラメントのインタビュー企画で、タムラカイ(タムカイ)さんに「デザイン思考の誤解」を語っていただいてから、早一年半。
富士通はデジタル時代の競争力強化を目指して、製品やサービスに加えて、ビジネスモデルや業務プロセスなど、組織、企業文化・風土を変革する全社DXプロジェクト「フジトラ」の本格始動を発表されました。
このプロジェクトの中心に躍り出たのが、まさにタムカイさん・小針美紀さん
大企業・富士通を突き動かす「変革のデザイン」 ~タムカイさん・小針さんが語る全社DXプロジェクト「フジトラ」の裏側~(後編)
2020年10月5日、富士通はデジタル時代の競争力強化を目的として、製品やサービス、ビジネスモデルに加えて、業務プロセスや組織、企業文化・風土を変革する全社DXプロジェクト「フジトラ」の本格始動を発表されました。
この「変革」のど真ん中に躍り出たのが、まさにタムカイさん・小針美紀さんらDX Designerの方々です。インタビュー前編では、プロジェクトへのジョインからキックオフに至るまでの怒涛の日
なぜデザイン思考はゴミみたいなアイデアを量産してしまうのか
デザイン思考がもてはやされてしばらく経ちましたが、デザイン思考の成功例、何か思い出せますか?仮に思い浮かんだとしたら、その「成功例」は本当にデザイン思考によって生まれたものですか?
一応最初に断っておきますと、僕は「デザイン思考はゴミだ」と言っているわけではありません。デザイン思考(デザインシンキング)にも向き・不向きがあるのに、その特性を踏まえないまま変なバッターボックスに立たせた企業が大変シ
問いの「深さ」を測る:ワークショップデザインのシミュレーション
ワークショップの「問い」のデザイン論を考えていく上で、問いの立て方、組み合わせ方などの「作り方」の議論もとても大事なのですが、試作した問いの「評価方法」についても考えなければなりません。
デザインはプロトタイピングと仮説検証をしながら進めていくプロセスですが、「いま作っている問いは、実際に参加者に投げかけた際にうまくいくのか」についてシミュレーションができなければ、「良い問いが完成した!」と判断
iPadグラレコ|現代のメディア意識を探る「メディア環境設計研究所 第一回研究会」
こんにちは、くぼみ(@kubomi____)です。
先日、法政大学で新たに設立された「メディア環境設計研究所」の「第一回研究会」が行われ、グラフィックレコーディングを担当しました。
テーマは、私たちの生活をとりまく「メディア環境」。マスメディアとソーシャルメディアの実態、大人と若者の情報意識の違い、メディアと生活の関係について、議論されました。
発表40分+ディスカッション50分を2セットと
創造性の土壌を耕すとはどういうことか:イノベーションの源泉となる創造性の3階層
ミミクリデザインの全体合宿@三浦半島が終了しました。3期目に突入し、正社員メンバーもいつの間にか10名を超え、フルタイムでない業務委託メンバーも含めれば30名弱ほどになりました。採用活動にもさらに力を入れ始め、現在進行形で新たな仲間が増え続けているため、改めて理念を問い直し、組織に求心力をもたらすための行動指針の言語化を進めています。
ミミクリデザインでは2周年を機会に「創造性の土壌を耕す|Cu
「性欲は、なぜある?」が揺るがす常識の壁
見た者はざわつきとともに考えずにはいられなくなる。そんな作品を発表し続けてきた現代美術家・長谷川愛さん。インタビュー前編では最新作“Alt-Bias Gun”や創作の原点を聞いた。後編では長谷川さんを突き動かすものを探る。
潜在的な欲望、倫理的な問題を引っ張り出したい自分が抱える悩みや問題意識が、アートプロジェクトの出発点です。実現できるかどうかはさておき、解決法や選択肢を想像し、どうしたらそれ
企業内人材育成にワークショップを導入する意義を2つの変化のレベルから考察する
企業の人材育成の取り組みに「ワークショップ」の手法や考え方を活用したいというご相談が増えています。ミミクリデザインでもこれまでさまざまなプロジェクトを担当させていただき、 たしかな手応えを感じています。
他方で「なぜ企業内人材育成にワークショップが有効なのか」と問われると、回答には少し整理が必要だと感じています。
その理由を紐解いていくと、「人材育成」が目標としている変化のレベルには、乱暴かつ