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エンデの『はてしない物語』
エンデの『はてしない物語』を読んでいて、ふと「これは空虚さを描き続けているのだ」と気付いた。
自分の心の中にある「何もないところ」「埋まらない空白」。それゆえに、生まれ続けていく物語の話。
子どものころに描くお話が、情報の充溢や自由な心から生まれているのだというのは、大人の視点であって真実かどうかはわからない。
むしろ知らない事、満たされない事、不自由な現実から、物語は生まれるのだとい
愛する人に求める少しのこと
いかなるときも、信じられること。
物事の正確さ、正義、倫理観において、安心できる姿勢を貫いてくれること。
誰かの役に立つことを、自身の能力を最大限に生かす努力をもって、求めようとしていること。
他者の協力や協調を、自身への称賛ではなく、結果への近道として受け入れる用意のあること。
理性と感情の均衡を重んじ、言葉の行使に慎重であること。
けれども、言葉のない感情こそ、理性の担い手であること
この国に、この国民在り
エヴァン・オズノス著、笠井 亮平訳、白水社、2015年。
『ネオ・チャイナ 富、真実、心のよりどころを求める13億人の野望』
(原題:Age of Ambition:Chasing Fortune,Truth,and Faith in the New China)
ゆっくりと時間をかけて、2段組、縦書きで印字された文章を読み進めた。語弊を怖れずに言えば、イギリス生まれの記者だからというのも
「見られたい自分」で好かれたい
「イメージしてた人と違った」
少女漫画の一コマではなく、現実に言われる言葉である。
「イメージって?」
と、訊いてしまいたいのだが、そこはぐっと抑えて笑ってごまかす。
どうやら人は他人を認識する際、その人の直接的な言動の積み重ねというより、もっと曖昧な何かを根拠にしているらしい。
湧いた疑問符は大きすぎて、子どものときの自分は、世の中一般そういうものだと、考えを保留することにした。普通に