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約1万円で取れるTOEIC500点台からTOEIC900点への道

約1万円で取れるTOEIC500点台からTOEIC900点への道

ずっと私はTOEICという心の借金を抱えていた。前に勤めていた会社では一定以上の役職になるためTOEICが730点以上必要とか言われていたし、何より海外赴任する最低ラインがTOEIC730点だった。けれど、どうしても本気で取り組む気にはなれなかった。

ある日、思い立って自分で申し込んでTOEICを受けに行ってみた。大した勉強もせずに試験に臨んだところ「550点」という結果が返ってきて唖然とした。

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教養の身につけ方(私的)

教養の身につけ方(私的)

前に質問があったので考えてみました。本当に良い人生に教養は必要なのか、といった問いはとりあえず横に置いておきます。活字中毒者は本を読むことを教養のためとは思いませんし、音楽や美術もそうです。

まず教養というのは、どれほど美化したり親しみやすくアレンジしたところで権威の体系です。「先人たちが良いとしてきたもの」に触れることは、権威主義に浸るということとほぼ同意であり、個人的に思う面白さや好き嫌いと

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人間関係における「境界線(バウンダリー)」の大切さ:完全版

人間関係における「境界線(バウンダリー)」の大切さ:完全版

※すでに書いた記事を、セミナーのために表現を整理してくっつけたものとなります。

みなさんは、以下の中で当てはまるものはありませんか?

本当は断りたいことにも、「イヤ!」を言えない

なかなか助けを求めて、相談することができない

本当は自分の責任ではない事柄に対しても尻拭いばかりしている気がする

忙しい時でも、相手から求められたら断れない

相手のちょっとした言動がいつまでも気になってしまう

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真理の父と偽りの父 ヨハネ8章44節

真理の父と偽りの父 ヨハネ8章44節

悪魔は初めから人殺しで、真理に立っていません。彼のうちには真理がないからです。悪魔は、偽りを言うとき、自分の本性から話します。なぜなら彼は偽り者、また偽りの父だからです。(ヨハネの福音書8章44節)

ポッドキャスト版

「中世は悪魔がいた時代である。」

神学校の教会史の授業で印象に残っている言葉です。確か歴史学者の言葉を先生が引用なさったのだと思います。ルターにはこんな逸話があります。聖書研究

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目の見えない白鳥さんと一緒に楽しむ美術鑑賞プログラム(千葉市美術館/福田美蘭展) に参加した

目の見えない白鳥さんと一緒に楽しむ美術鑑賞プログラム(千葉市美術館/福田美蘭展) に参加した

千葉市美術館 福田美蘭展関連
エデュケーター・ラリープログラム「あらわる★ミカタ案内人」
目の見えない白鳥さんと一緒に楽しむ美術鑑賞プログラム
に参加した。

ドキドキしながら白鳥さんをアテンド。
白鳥さんに導かれるように福田美蘭のへんてこな世界を発見していく。
いつでも発言できて、場所や体勢を変えて作品の見方を変えられる自由度。
気づいたら福田美蘭作品の鑑賞に夢中になっていた。

福のり子先生発

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私の気持ちは、誰のもの?(熊代亨:精神科医)#もやもやする気持ちへの処方箋

私の気持ちは、誰のもの?(熊代亨:精神科医)#もやもやする気持ちへの処方箋

近年の精神医療や精神療法の進歩には目覚ましいものがあります。
その進歩がもたらした恩恵の一方で、もやもやする気持ちまでもが「治療」の対象になる社会がすぐそこにあるのかもしれません。私たちはどんな社会を望んでいるのでしょうか?
精神科医の立場から現代社会を分析する、熊代亨先生にお書きいただきました。

 精神科医として精神医療に従事しながら、「現代人にとって社会に適応するとは何か」をテーマにブログや

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「世の中の見方が変わる」読者にオススメしたい翻訳書・洋書の数々

「世の中の見方が変わる」読者にオススメしたい翻訳書・洋書の数々

「翻訳書ときどき洋書」は2018年5月8日に誕生し、3年余のあいだに200本超の記事を配信してきました。「海外の良書を知っていただきたい」「翻訳書の素晴らしさを伝えたい」一心ではじまったメディアでしたが、4000名を超える読者の皆さまにフォローいただき、大変感謝しております。

このメディアではこれまで、各界で活躍する目利きの執筆者の方々に、数々の書籍を評論いただきました。今回は節目を迎えた「翻訳

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村上春樹ワールドが確立された「初期三部作」の備忘録

村上春樹ワールドが確立された「初期三部作」の備忘録

The Starting Point of "HARUKI" World

 久しぶりに村上春樹さんについて記事を書こうと思います。

 その昔、別のブログで書いていたメモをまとめておきたいと思ったからなのですが、すでに村上春樹さんについては多種多様な研究がなされているので、似たような考察もすでにあるかもしれません。
 また、見当違いの部分もあるかもしれませんが、あくまで個人的な考察としてご了承

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SDGs時代の思考術 継承可能な未来を切り拓く

SDGs時代の思考術 継承可能な未来を切り拓く

社会を変える仕組みづくりがお仕事です。ユヴァル・ノア・ハラリさんと対談したいなと企んでいます。つながりがある方、教えてくださると嬉しいです。

 とはいえ、『note』は地道に運営します。

 たまに書く「雑談」は、家族や個人的な感想などで少し人柄が伝わると、いいなと思っています。あと、仕事の紹介、旅の紹介もたまに書きます。つぶやきは、書く余力がないときにします。

 応援してくださると、嬉

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これからの知性とは、知識や経験を手放し「もう一度考える」こと(篠田真貴子)

これからの知性とは、知識や経験を手放し「もう一度考える」こと(篠田真貴子)

「篠田真貴子が選ぶすごい洋書!」第18回
"Think Again: The Power of Knowing What You Don't Know" by Adam Grant 
Viking, 2021年2月出版

アダム・グラントの新刊 "Think Again" (もう一度考える)を読みました。これからの世の中を生きる知恵が詰まっていて、幅広い人々に手にとってほしいと思いました。

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啓蒙時代における美学の誕生(2) ――井奥陽子『バウムガルテンの美学』をめぐって

啓蒙時代における美学の誕生(2) ――井奥陽子『バウムガルテンの美学』をめぐって

2021年4月期に人文学講座「近代美学入門」を担当される井奥陽子さんは、昨年『バウムガルテンの美学』(慶應義塾大学出版、2020年)を上梓されました。本書の出版を記念して、昨年11月、市民講座「みんなで読む哲学入門」にて上野大樹さん(KUNILABO講師)とのオンライン対談が行われました。その中からヨーロッパ啓蒙と美学の誕生にかんするお話の一部を抜粋し、二回に分けてお届けいたします。前編はこちら。

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啓蒙時代における美学の誕生(1)
――井奥陽子『バウムガルテンの美学』をめぐって

啓蒙時代における美学の誕生(1) ――井奥陽子『バウムガルテンの美学』をめぐって

2021年4月期に人文学講座「近代美学入門」を担当される井奥陽子さんは、昨年『バウムガルテンの美学』(慶應義塾大学出版、2020年)を上梓されました。本書の出版を記念して、昨年11月、市民講座「みんなで読む哲学入門」にて上野大樹さん( KUNILABO講師 )とのオンライン対談が行われました。本稿では、その中からヨーロッパ啓蒙と美学の誕生にかんするお話の一部を抜粋し、二回に分けてお届けいたします。

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077.女性蔑視発言

要人による女性蔑視発言が、国内外で批判を浴びています。このような発言が報道されるたびに、私の脳裏には若かった頃のみずからの葛藤が蘇ります。

◇ ◇ ◇

私は1987年に欧州系の会社に転職しました。この会社は新卒で就職した会社にはあった「結婚と同時に退職する女性社員だけに結婚祝金を出し、その上に退職金まで満額支給する」などという社内規定はなく、表面上は男女平等ということになっていました。

しか

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逝ってしまった君へ

逝ってしまった君へ

君が突然、自ら逝ってしまってから、1年と数ヶ月が経ちました。

とにかくまったく理解ができず、常に君のことばかり考えていた最初の数ヶ月、悲しみが少しずつ薄れて、その、薄れていくという事実を怖いと思ったそれからの日々。1年以上経った今、私はどこにいるんだろう。自分でもよく分からず、うまく説明できません。

君とはじめて会ったとき、私は18歳でした。君は、ハッとするほど賢く、私が知る限りもっとも器用で

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