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輝く文章

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noteの中で書いた文章はこちらにまとめました。
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#夢

27歳

27歳

ジミ・ヘンドリックスやジャニス・ジョプリンのように、27歳で死にたいとか、逆に27歳まで”生き延びてしまった”みたいな発言をするような、「27歳」を特別視する一部のムーブメントが苦手である。今の若い方たちの中に、この27歳を特別視する人間がどれほどいるのかは不明だが、わたしが20代の時には「俺は27歳で死ぬ」と豪語する者、無事27歳を迎えた事実を何かしら含みを持たせてアピールする者などがいた。

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MAJI

MAJI

先日、夢に亡き父が出てきた。
よく晴れた洗濯日和の午前中、わたしと父は家にいた。起床したばかりらしい父は裸足で、ごそごそと箪笥を探っている。そうして適当に見つけた靴下を履こうとしたので止めた。それはわたし、もしくは姉の靴下であったからだ。正確に言えばそれは先の割れた「足袋下」だったので、わたしのものだったかもしれない。(わたしは夏頃から足袋下を履く生活をスタートし、これまで履いていた靴下をすべて捨

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束の間旅行

束の間旅行

本日、昼寝をしていたら夢を見た。
舞台は外国。どうやらわたしは、ホームステイでもしているらしい。一日家に篭りきりなんて嫌だ!と家を抜け出したわたしは、一人でショッピングに出る。

しかし、その道のりは過酷。まず駅までの道のりはとんでもない坂道。いろは坂みたいなうねりを伴った地形に加え、道は未舗装。歩くたびに砂埃が上がり、さらに道の端にガードレールもないから、万一転げたら崖道から真っ逆さまだ。後ろか

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やっぱり苦手なこと

やっぱり苦手なこと

いきなりだが、わたしは電話取材をする仕事が苦手である。

現在わたしの仕事の多くを占めているのは、資料と簡単な電話打ち合わせを経て原稿を制作する案件だ。最初はこの電話打ち合わせに苦労していたが、この案件を受け続けてもう3~4年も経つので、今ではだいぶスムーズにやり取りができるようになった。電話内容が取材ではなく、対等な立ち場で行なう”打ち合わせ”であることも、わたしの苦手意識を薄らがせた。

しか

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4回目の27日によせて

4回目の27日によせて

今日は大学時代の友人の4回忌だ。そんなことを思いながらヘッダーのイラストを描き終えたら、翌日夢を見た。(ヘッダーの左側にいる男性がわたしの友人だ。わりかし似ていると思う)

夢には大学時代、学科内でわりと仲良くしていた2人の友人が出てきた。
わたしと、亡くなった彼と、夢に出てきた2人は実験や実習が同じグループで、授業を通して仲良くなった。4人ともキャラクターや性格がまったく違い、授業で一緒にならな

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お盆の夢に出てきた人

お盆の夢に出てきた人

先週はお盆であった。
毎年なにをするというわけではないけれど、死んだ父や友人が会いに来てくれたら嬉しいな、とは思っている。

けれど、今年は亡くなった人間ではなく、生きている人間が出てきた。相手は半年以上前から距離を置かれている友人だった。

※友人の話は下記の記事で少し触れています。

友人についての詳しい話はしないが、とにかく今は連絡も取れなかった。(拒否されているようだ)その理由について推測

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「少女漫画」が好きだった幼き頃の悲しみ、そして、今

「少女漫画」が好きだった幼き頃の悲しみ、そして、今

本日は、幼き頃のわたしの切ない思い出話を書きたいと思う。

小学校時代、わたしは「漫画」が好きだった。なかでも「少女漫画」が特に好きだった。そのため、当時の愛読書は少女漫画雑誌の『りぼん』。もちろん、活字が並んだ本を読むことをも好きだったが、メーコ少女にとって毎月欠かさず『りぼん』を読むことは、日々のささやかな楽しみだったのである。

また、わたしは絵を描くことも好きだった。最初は動物ばかり描いて

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褒めてつかわす

褒めてつかわす

最近、仕事でいろんな街に行くことが増えた。この前行ったのは、下町の風情が残る東京23区内のうちの一区。その街並みを写真に収めながら、”街の住み心地”を調査するのが、今担当しているわたしの仕事だった。

2019年3月5日(火)。
良く晴れたこの日に街を練り歩いていると、とある小学校の前を通りかかった。新1年生の入学に関するガイダンスでも開かれていたのだろうか。ちょうど校門から若い母親と、幼稚園生く

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二年になります、お元気ですか?

二年になります、お元気ですか?

先週のnoteで、亡くなったわたしの友人について触れたが、今日はその友人の二周忌である。26日の日付をまたぎ、「27日」を迎えたころ、胸が締め付けられるように切なくなって泣いた。でも、それでいいのだ。
そして先週のnoteに書いた通り、今日はその友人と最後に会ったときの話を書く。何の変哲もない数時間だったが、とにかく今はそれがとても大事な思い出だ。

友人と最後に会ったのは2016年の5月くらいの

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ネズミ講の友人が結婚した(後篇)

ネズミ講の友人が結婚した(後篇)

※前回のはなし(前篇)はこちら。

短大卒業から2年後、大学を辞めた友人・M美から急に連絡がきた。(前回は1年後と書きましたが、よく考えたら2年後でした)内容は、よくある「久しぶり~急に思い出して連絡しちゃったー」みたいな感じのメッセージがだったと思う。

正直、在学中のM美の印象は良くなかったし、どう考えても「友人」と呼べる存在ではなかった。しかし、自分の忘れっぽい性格のおかげで、そんな大学時代

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サンタクロース信じちゃう人の主張。

サンタクロース信じちゃう人の主張。

エッセイ漫画で何度となく『わたしの性質』について触れているけれど、とにかくわたしはボンヤリとした子どもたったし、今でもその片鱗をキラリと見せつける日々を送っている。そして、非常に子どもらしい純粋さを、長いこと抱えて成長してきた。例えばその一つに「サンタクロース」問題がある。

子どもの頃、わたしは毎年サンタクロース宛てにお手紙を書いていた。「今年は●●が欲しいです」といった、プレゼント・リクエスト

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