バッハ・コナカの英国社会人留学紀行

イギリスはブライトンの大学院に留学中です。

バッハ・コナカの英国社会人留学紀行

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記事一覧

犬のフンに埋められた英貨と、トー横の話

ようやく卒論を出し終わり、しばらくゆっくりブライトンで過ごしているバッハです。先日日本にいる大学時代の友人たちと電話で話をしたときに、一人の友人がこんなことを言…

「社会」をもう一度信じてみたくなるデュア・リパのポッドキャスト

イギリスに来てから1年、すっかり落ち着いて、楽しく生きています。最近は卒論をひたすら書き続ける日々です。1日なんとか4時間勉強しようとしていますが、この知的労働、…

イギリス全土で起きる「ストライキ」を紐解く

イギリス全土で大きなストライキが起きています。無理もありません。ロシアによるウクライナ侵攻の影響で深刻なインフレーションが経済を打撃しており、食費も光熱費も上が…

Dittoを聴きながら

11月12月1月は猛烈に勉強をして、恋愛していました。NewJeansのDittoを聴きながら冬の凍った道を歩きときめきながら好きな人に会いに行く体験はよいメモリーとなりました。…

「わかる」を諦めない

大学院に入って良かったことの一つは「わかる」感覚を掴むことができたことだと思います。マルクスの「Capital」を最初の授業で読んでいたのですが(イギリスではマルクス…

イギリスで学んだ新しい家族のあり方と、"Chosen Family"という考え方

ブライトンに来て最も感動したことの一つは、"Chosen Family"の考え方がしっかりと浸透していることです。日本のように、血統にこだわった保守的な核家族信仰が強くない。…

メディテーション(瞑想)に参加したら効果抜群だった話

11月ももうすぐ終わりますね。メディテーション(瞑想)アクティビティの話をしようと思います。 課題の圧倒的な量の多さと、プライベートでのいろいろと、イギリスの10月3…

ブライトン・シェアハウス物語 部屋から締め出され事件

予定通り短期間で借りていた家から無事引っ越しまして今はホヴ(Hove)というブライトンの隣街の大きな家に複数人で住んでおります。フラットメイトに学生はおらず、全員働い…

ドクロを着た男と、恋愛話のコンテクスト

こんにちは、バッハ・コナカです。今日は恋愛の話をしようと思います。先日東京から最も尊敬している友人の一人が、休みを取ってブライトンへはるばる遊びにきてくれました…

まさにDo or Die? ものすごく大変だけれど楽しすぎた政治の授業

授業二日目。今日は、Globalisationつまり世界の政治の動きについての授業です。私はファッションと社会状況の結びつきについてリサーチしたいのでこの授業を取りました。…

脳活動150%な授業の始まり イギリス大学院留学、本格始動編

こんにちは、バッハ・コナカです。無事コロナから復帰し、初めてのクラスに出席して参りました。レクチャーが言っていることの理解は60%、生徒たちのディスカッションは50%…

バッハ、ダウン

ついにコロナになりました。熱38度、味しない。本当に辛いです。明日授業なのに……。英語もまったく入ってこなくなった。簡単な英語も読めない聞こえない考えるのもだるい…

人生で3番目くらいに困難を感じた大学院授業初日

こんばんは、バッハ・コナカです。3週間の休みが終わり、今日がMaster's degreeの初日でした。結論から言うと、人生でのHardest Dayと言っても過言ではなかったです。私はt…

イギリス人の皮肉に戸惑う話

ここにきて最も困惑したことランキング上位の出来事といえば、仲良くなってきたイギリス人から繰り広げられる、嫌味めいたジョーク。日本でも「いじり」というコミュニケー…

古着店のジョブトライアルに挑戦し、撃沈した話 イギリスで初めてのバイト

こんにちは、バッハ・コナカです。インスタグラムではポジティブなストーリーしか上げていないので、「楽しそうだね」「順調そうだね」なんていう言葉を友人にかけられます…

イギリス人のジョークがわかるようになってきた・・・・・・!

ちょっと嬉しいことがあって……、小さいことなんですが。この記事で仲良くなった子とその友達と結構な頻度で遊んでいるんですが、いつもの通り彼女のフラットでパスタを作…

犬のフンに埋められた英貨と、トー横の話

犬のフンに埋められた英貨と、トー横の話

ようやく卒論を出し終わり、しばらくゆっくりブライトンで過ごしているバッハです。先日日本にいる大学時代の友人たちと電話で話をしたときに、一人の友人がこんなことを言いました。「この前トー横に行ってきたんだけどさ、いわゆるトー横キッズはおそらく検挙でほとんどいなくなっていて。でもその代わり、大人たちがいたんだよ。何をしているのかもわからない、というか何をするでもなく、ふらふらその場に浮遊して、小汚い格好

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「社会」をもう一度信じてみたくなるデュア・リパのポッドキャスト

「社会」をもう一度信じてみたくなるデュア・リパのポッドキャスト

イギリスに来てから1年、すっかり落ち着いて、楽しく生きています。最近は卒論をひたすら書き続ける日々です。1日なんとか4時間勉強しようとしていますが、この知的労働、なかなかに疲労困憊します。東京で仕事をしているときは余裕で12時間働けたのに……使っている脳が違うんだろうな。

さて、勉強しているとき必ずポッドキャストを流すようにしていて、かれこれ半年くらい続けています。主にファッションの歴史やビジネ

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イギリス全土で起きる「ストライキ」を紐解く

イギリス全土で起きる「ストライキ」を紐解く

イギリス全土で大きなストライキが起きています。無理もありません。ロシアによるウクライナ侵攻の影響で深刻なインフレーションが経済を打撃しており、食費も光熱費も上がる一方。しかし公的なサービスに従事する人々の給料は年々下がっている。したがって鉄道会社、教師、大学教員、医者、ナース、救急隊員、郵便局員に至るまでプライベートカンパニー以外ほぼ全ての人がストライキに参加しています。ストライキに参加している間

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Dittoを聴きながら

Dittoを聴きながら

11月12月1月は猛烈に勉強をして、恋愛していました。NewJeansのDittoを聴きながら冬の凍った道を歩きときめきながら好きな人に会いに行く体験はよいメモリーとなりました。本当にいろいろとあり、電話で逐一報告していた友人が「面白すぎるから匿名でポッドキャストしたほうがいい」などと言ってきたくらいなのですが、絶妙に身分を明かしているので詳細は省くこととします。

そしてそして3000語の論文、

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「わかる」を諦めない

「わかる」を諦めない

大学院に入って良かったことの一つは「わかる」感覚を掴むことができたことだと思います。マルクスの「Capital」を最初の授業で読んでいたのですが(イギリスではマルクスがもう基礎中の基礎、という感じで、どの授業でもマルクスが出てきます。高校生から読み始めるそうです。かといって別に社会主義、共産主義を目指しているわけではありません。社会の本質を掴むにあたって、社会のベースとなっている資本主義とは何かを

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イギリスで学んだ新しい家族のあり方と、"Chosen Family"という考え方

イギリスで学んだ新しい家族のあり方と、"Chosen Family"という考え方

ブライトンに来て最も感動したことの一つは、"Chosen Family"の考え方がしっかりと浸透していることです。日本のように、血統にこだわった保守的な核家族信仰が強くない。とはいえ伝統的なイギリスの価値観は極めて保守的で、家族を大切にすることが良しとされるので、ブライトンが少し特殊であるかもしれませんが。

家族というのは元来自分で選ぶことができません。家族を始めるにあたってはパートナーを選ぶこ

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メディテーション(瞑想)に参加したら効果抜群だった話

メディテーション(瞑想)に参加したら効果抜群だった話

11月ももうすぐ終わりますね。メディテーション(瞑想)アクティビティの話をしようと思います。
課題の圧倒的な量の多さと、プライベートでのいろいろと、イギリスの10月3週間前のよくわからない嵐のうるささのせいで夜まったく眠れず。しかも他人の表情やちょっとした言動に敏感になりすぎて日常生活での感情の振れ幅の上下に振り回される事態に陥りました。仕事しているときにもクライアントワークで疲弊した際に心臓がド

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ブライトン・シェアハウス物語 部屋から締め出され事件

ブライトン・シェアハウス物語 部屋から締め出され事件

予定通り短期間で借りていた家から無事引っ越しまして今はホヴ(Hove)というブライトンの隣街の大きな家に複数人で住んでおります。フラットメイトに学生はおらず、全員働いている大人たちなので共有スペースもディープ綺麗。地獄の学生寮との違いたるや。その上クリーンスタッフも来てお掃除してくれるので、快適なことこの上ないです。フラットメイトの職種もさまざまで、パリジェンヌで旅行会社勤務のリセ(以下すべて仮名

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ドクロを着た男と、恋愛話のコンテクスト

ドクロを着た男と、恋愛話のコンテクスト

こんにちは、バッハ・コナカです。今日は恋愛の話をしようと思います。先日東京から最も尊敬している友人の一人が、休みを取ってブライトンへはるばる遊びにきてくれました。一緒に古着店巡りをしたりビーチで昼から酒を飲んだりと楽しくツアーガイドをつとめたのですがやっぱり思ったのは……「このレベルで笑ったの久しぶり!」ということ。彼女はまずもってスーパーインテリジェントで、頭おかしいくらい面白いんですよ。たとえ

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まさにDo or Die? ものすごく大変だけれど楽しすぎた政治の授業

まさにDo or Die? ものすごく大変だけれど楽しすぎた政治の授業

授業二日目。今日は、Globalisationつまり世界の政治の動きについての授業です。私はファッションと社会状況の結びつきについてリサーチしたいのでこの授業を取りました。このクラスは8人しかいない私のコースと違って15人ほどの大所帯。生徒も私のコースはイギリス人しかいないのに対して、このクラスには留学生も5人ほどいて、少し気が楽です。教授に授業前にメールで英語への不安を打ち明けたら、「そもそも僕

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脳活動150%な授業の始まり イギリス大学院留学、本格始動編

脳活動150%な授業の始まり イギリス大学院留学、本格始動編

こんにちは、バッハ・コナカです。無事コロナから復帰し、初めてのクラスに出席して参りました。レクチャーが言っていることの理解は60%、生徒たちのディスカッションは50%というところでしょうか。またまた落ち込みました。落ち込みすぎて絶望に慣れてくるっていう感覚。

基本的に一つのクラスのために20〜30Pの論文を3〜5本読んで概要を掴んでからクラス(授業は主にディスカッションベース)に臨みます。この論

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バッハ、ダウン

バッハ、ダウン

ついにコロナになりました。熱38度、味しない。本当に辛いです。明日授業なのに……。英語もまったく入ってこなくなった。簡単な英語も読めない聞こえない考えるのもだるい。家主が優しくて色々買ってきてくれました。しばらく休みます。異国で頑張るみなさん、寒くなってくるので体に気をつけて。

人生で3番目くらいに困難を感じた大学院授業初日

人生で3番目くらいに困難を感じた大学院授業初日

こんばんは、バッハ・コナカです。3週間の休みが終わり、今日がMaster's degreeの初日でした。結論から言うと、人生でのHardest Dayと言っても過言ではなかったです。私はtoxic pojitivityな考え方をしたくないから、正直に自分が落ち込んでることをここに記すことにします。

私のコースの生徒は9人しかいなくて、それ自体はとてもありがたいことなんだけど、なんと私ともう一人(

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イギリス人の皮肉に戸惑う話

イギリス人の皮肉に戸惑う話

ここにきて最も困惑したことランキング上位の出来事といえば、仲良くなってきたイギリス人から繰り広げられる、嫌味めいたジョーク。日本でも「いじり」というコミュニケーションがあり、私はこれがわりと嫌いなんですがーーなぜかというとまず第一としていじめと大して変わらないのにいじる側には「冗談じゃん」という言い訳を与えることになるから。第二に通常いじる側を逆にいじると、その人が信じられないくらい戸惑ってしまい

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古着店のジョブトライアルに挑戦し、撃沈した話 イギリスで初めてのバイト

古着店のジョブトライアルに挑戦し、撃沈した話 イギリスで初めてのバイト

こんにちは、バッハ・コナカです。インスタグラムではポジティブなストーリーしか上げていないので、「楽しそうだね」「順調そうだね」なんていう言葉を友人にかけられますが、辛いこともまだまだたくさん。英語コースが終わって遊んでばかりだったので働く体験をしてみようかしらと思い立ち。たまたま古着店がパートタイムジョブ(バイト)を募集していたのをインスタグラムで発見し、その日のうちにCV(履歴書)を何も考えずに

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イギリス人のジョークがわかるようになってきた・・・・・・!

イギリス人のジョークがわかるようになってきた・・・・・・!

ちょっと嬉しいことがあって……、小さいことなんですが。この記事で仲良くなった子とその友達と結構な頻度で遊んでいるんですが、いつもの通り彼女のフラットでパスタを作り、一緒にご飯を食べていたときのこと。

最初の頃はネイティブスピーカーである二人の会話に入った途端に、その子も私と1対1のときに比べて2倍速で喋り始めるので開始10分で会話を見失いがちだったのですが、この日はなんだかいつもよりとても聴こえ

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