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心に残るエッセイ

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私が読んで心が動いた素敵な投稿をご紹介します。忙しい日々の中、心が動く瞬間減っていませんか。 そんな時 こちらのマガジンを覗いてみませんか? 心が震えるようなnoterの言葉 味… もっと読む
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記事一覧

<六ヶ国語を操る華僑のゲイ>、だけでは収まりきれない「何か」がある

<六ヶ国語を操る華僑のゲイ>、だけでは収まりきれない「何か」がある



その男とは1年前にここスマランで知り合った

わたしが週末にひとりでよく通う、歴史地区のBAR&BISTROの<SPIEGEL>でのカウンターでのことだ

1895年にこの場所で開店したオランダ・コロニアル調の、巨大な円形の店内

石造りのどこか、古い図書館を思わせる中央カウンターで、本を読みながらビンタン・ビールを飲んでいると、いくつかスツールを空けた左隣から、その男に、こう話しかけられた

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泊まり、より日本を知れる体験。

泊まり、より日本を知れる体験。

素敵な旅館やホテルに泊まることが趣味といっても過言ではないわたしだが、美味しいものを食べて寝起きするだけでない、泊まる以上の価値を提供してくれた、ずっと心に残る経験が出来たお宿がある。

そのお宿は全国に展開する、「NIPPONIA」
のお宿。

「NIPPONIA」とは、「なつかしくて、あたらしい、日本の暮らしをつくる」
そんなコンセプトをモットーに、
「歴史的建造物の活用を起点にその土地の歴史

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言葉の解像度を上げたい

言葉の解像度を上げたい

今年の初めからnoteを書き始めてはや半年。私がnoteを始めた一番大きな理由は、言葉の解像度を上げたかったからです。
最近娘が言葉を話すようになってから、しっかりと言葉を選んで話す重要性をひしひしと感じるようになりました。

日々生活をする中で、息をするように何も考えずに使っている言葉。
私たちの思考やコミュニケーションに欠かせない大切なものなのに、使うときに意識することはほとんどないですよね。

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メキシコ料理のランチ

メキシコ料理のランチ

おはようございます☀️

相方(同居人)が気になっているメキシコ料理屋さんがあって、最初は興味が無かったのですが、相方が行きたいと何度も言うので行ってみることにしました。
調べてみると、ランチがやっていました。
お店はお昼からとても混んでいて、待っている間にデジタル看板を見ると、タコスを生地から手作りして食べるまでの美味しそうな動画が流れ続けています🌮
これは期待大😳
入店してすぐ、タコスラン

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再会に願いを込めて。

再会に願いを込めて。

 今日は七夕。

 肝心の空模様は朝のうちは晴れ間が出るくらいのお天気だったがお昼前から一転して重い雲が垂れこめてきた。

 うーん、いやな感じと思っているとポツポツと雨が降ってきた。

 それからあっという間に土砂降りに変わりついさっきまで激しい雨が降っていた。

 ニュースでは今夜は災害クラスの大雨になる恐れがありますとしきりに言っている。

 そうなると七夕をゆっくり楽しもうという余裕はなか

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しょーもない話。婚期を逃してしまう男と女の話。

しょーもない話。婚期を逃してしまう男と女の話。

noteで募集中の「あの選択をしたから」の概要を読んで、参考記事から斉藤ナミさんの記事を読んだらどれもおもしろくて沼る5秒前だ。

なんともリアルでありサービス精神に溢れ、元気になれそうな、あるいは気分転換ができそう。

noteを読む時、「そうそう!私もそうだった!」とか「へえ!それに気になってた!」と思う内容を無意識的に求めている気がする。

そしてこちらの記事はまさに「それ、ずっと気になって

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「手紙を書く」という選択

「手紙を書く」という選択

ふと見つけた投稿コンテスト
「あの選択をしたから」

無数の選択をしてきた、たった22年の人生を振り返り、
その中で強く光を放ったものがあった。
その話を書こうと思った。

20歳の冬、
ひとりで心療内科に行った

10年近く、ある人から虐待を受けてきた。
深く尊敬している人だった。
だからそれが虐待だなんて、気がつかなかった。

しかし、20歳のとき、
突然、わたしの心と体は
音を立てて崩れてい

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友人の父は立派な大学教授だが「心ないクソ野郎だ」と思った話

友人の父は立派な大学教授だが「心ないクソ野郎だ」と思った話

中学校時代に親しくしていた友人のK君。

内向的な僕と似た部分もあり、波長がよく合った。

声高に主張するタイプではなく、人当たりがソフトなとても優しいやつだった。

何がきっかけでそうなったか忘れたが、ある日K君家族と彼の家でご飯を食べる機会があった。

僕ひとりだけ部外者。まあ完全アウェイというやつだ。

K君の家族構成は、父、母、K君、妹の4名。

K君のお父さんは、大学の教授でアカデミック

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私を救ってくれたように、私も誰かを救えるように。

私を救ってくれたように、私も誰かを救えるように。

中学生のころ人間関係に悩み、もがいていた。
クラスでの居場所が突如として消えた。

別に私は友達がいなくたって、学校とは勉強をする場であるのだから大丈夫

あの頃はそう思って生活していた。
というよりも、思いたかったのかもしれない。

こんな時、学校に行かないという選択肢も十分にあるのだろうが、わたしは一日としてこの事を理由にして欠席することは無かった。
ただ1日1日を同じように生きていく。
おか

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通訳ガイド 中山道、鳥居峠を歩く

通訳ガイド 中山道、鳥居峠を歩く

通訳ガイドのぶんちょうです。
鳥居峠はかつて中山道で1番の難所と言われた場所。中山道の藪原宿と奈良井宿をつなぐ山道です。ゆっくり歩いて2時間強のハイキングコースです。

今回のルートは私にとって初めてのコース。しかも調べた限り、なかなか手強い山道であるらしい。まずはコースの下見、そして日をあらためて本番と2回の峠越えをしました。

スタートは中山道の薮原宿近くの薮原駅。ここから鳥居峠を越えて奈良井

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浦島太郎の真実

浦島太郎の真実

以前、noteで昔話の真実について語るという文章を二つ書いたことがある。

一つは「カチカチ山」、もう一つは「さるかに合戦」を題材にした。

特に「さるかに合戦」の方は、上手く書けたという実感があり、コメント欄でもかなり好意的な感想をいただき嬉しかった記憶がある。

そこで今日はその成功体験に乗っかり昔話シリーズを書きたい。

今日も元気に昔話の真実を暴いていきたいと思う。
昔話の秘密を丸裸にして

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家庭訪問先でステーキを食べて泣いた話。

家庭訪問先でステーキを食べて泣いた話。

「さあさ、もう焼き上がりますんで。」
玄関で靴を脱いでいると、にこやかにそう言われた。

もう、焼き上がり、ますんで・・・?

漂う焼けるお肉の、暴力的なまでにそそられるいい匂い。お昼に食べた給食はすっかり消化し終えている。ほどよく空っぽの胃が、物欲しげにきゅるきゅる動く。

・・・ちょうどご夕食の準備中だったのだろうか。タイミングが悪くて申し訳ない。早くお暇しなければ。
そんなことを考えながら、

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あの頃神宮球場にいたわたしへ

あの頃神宮球場にいたわたしへ

この前の日曜日、神宮球場のパノラマルーフ席に初めて座った。
ネット裏の、屋根がある席です。

長いこと、もう何十回も神宮球場に来ているのに、生まれて初めてネット裏に座った。
これがもうびっくりするほど良くて、ほとんど感動といっていいほどだった。
ネット裏から見る神宮球場の光景に、わたしの30年はなんだったんだ!!と愕然としたほど。

あなた、こんな顔をしていたの?
神宮球場よ。

中学生のとき、か

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家の鍵をなくしたら、国宝級イケメンに会えた

家の鍵をなくしたら、国宝級イケメンに会えた

人生で初めて、家の鍵をなくした。

車で片道40分の友人の家に遊びに行き、見事に置き忘れてきたか、どこかに落としてきた。

その最も悲しいお知らせに気が付いたのは、帰宅した19時半、マンションの階段を登りながらでした。

友人に連絡すると、外食に出てしまい鍵を探せない状況だと言います。
いそいで管理会社に電話を掛けるも、虚しく流れる営業時間終了のアナウンス。

外は、コンクリートを叩き付けるような

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