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忌み嫌っていたおっさんに自分がなるということ
今週末、3年半ぶりにとあるアーティストのライブに行った。最後は2019年12月14日。あの頃は新型ウィルス感染症で世界が変わるとは夢にも思っていなかった。そしてまた世界は開けた。本当に感慨深い。感慨深いとはこういうときに使うのだなと改めて思った。
ふとこの3年強に思いを馳せると、自分自身のことではあるが、この間にも確実に歳を重ねて、社会的な立場も変わってきてしまった。心は若いつもりでも、白髪が目
ChatGPTがもたらす衝撃と、10年後の世界の姿
ChatGPTの登場は、現代社会における最も衝撃的な出来事の一つである。これは、AI技術が進歩し、自然言語処理能力が向上した結果だ。ChatGPTは、人間とほとんど区別のつかない言語生成能力を持つ、極めて高度なAIモデルである。
ChatGPTが提供できる機能や可能性は、まだ未知数である。しかし、今後10年間にわたって、ChatGPTがどのように世界を変えていくかについての予測は、いくつか存在す
エヴァンゲリオン|TV版リアルタイム世代の感想
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||。
26年前、中学生、思春期真っ只中のときに始まったエヴァンゲリオンがついに終わった。
受験を控えているときに、わざわざ映画館まで行き「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」を観賞し、あの衝撃的なエンディングにこんなクソアニメ二度と見ないと誓った。
社会人になり、その誓いを反故にして映画館で観た「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」で再びどハマり
#ライブハウスを守る #文化を守る|支援プロジェクトまとめ
2000年前半、僕は生活の多くの時間をライブハウスやリハーサルスタジオで過ごしていました。自分のバンドもそうだし、音楽雑誌のライターもやっていて、音楽が生きる活力そのものでした。当時ほどではないけれど、今もライブハウスにはよく通っています。コロナ騒動も前も一人でライブを観に行ったりしていました。
そのコロナ。人類が岐路に立たされています。いろいろ大変な状況ではあるけれど、僕を育ててくれたライブハ
ポジショントークと闘え日本人|カルロス・ゴーンが幕開け、2020年代は自己主張の時代
カルロス・ゴーンの脱走劇とレバノンでの会見、複雑な思いが入り混じる。海外のメディア間でも賛否両論あるようだが、海外の友人に聞くところではカルロス・ゴーンへの共感の声が高い。
一方で日本、かの日産はだんまり、法相の会見も迫力に欠く。改めて海外のエグゼクティブのプレゼン能力の高さ、いや、その根底にある「オレ一番」の自負心と自信は良くも悪くもスゲェなと思う。
今、日本企業と外資の混血のような会社にい
ポスト5G|うちのおばあちゃんが使えるシステムへ
2020、オリンピックイヤー。通信サービスの新世代、5Gが本格化する年でもある。5Gはその高速、低遅延、多接続という特長から、自動運転やスマートホームなどへの活用が期待されている。何でもかんでもネットワークに繋がるので、自動化や無人化が促進されていくことになるだろう。
5Gに期待が集まる中、僕は一人暮らしをしている祖母との会話が気になった。祖母はもしものときのためにと携帯電話を契約しているが、ガ
サブスク|一生分のコストを計算してみた
今やApple Musicがない生活は考えられない。好きな音楽、気になるアーティストの新譜がすぐに聴ける幸せ。その他にもEvernote、Netflix、Amazon primeなどなど、生活には欠かせないものとなっている。アプリで簡単に申し込める上に、毎月数百円が故になんとなく入りっぱなしのサブスクリプション。
たまーに気になる、自分は何のサブスクに入っていて、トータルでいくら払っているのか。
ここは未来か、昭和か|東京の顔「中銀カプセルタワービル」のイマと再開発について
男の永遠のロマン。自分だけの秘密基地。
現存する数々のマンションの中で、唯一とも言えるそんな夢を叶えた「中銀カプセルタワービル」。建築家「黒川紀章」の作品である。首都高から見えるのでご存知の人も多いだろう。今日は世界中にファンがいる1972年竣工の大人の秘密基地から思ったことを綴る。
黒川 紀章は、日本の建築家、思想家、実業家、政治活動家。株式会社黒川紀章建築都市設計事務所代表取締役社長を務め
グラフィックアート、アニメ、マンガの起源|日本とミュシャのシンクロニシティ
Bunkamura ザ・ミュージアムにて9月29日まで開催中の「みんなのミュシャ ミュシャからマンガへ ― 線の魔術」に行ってきた。学生の頃から好きで企画展の度に足を運んでいたが、今回は初めて知ることも多く、改めて彼の影響力の大きさを思い知らされることになった。
アルフォンス・マリア・ミュシャ(Alfons Maria Mucha, チェコ語: アルフォンス・マリア・ムハ、1860年7月24日
明日社長が外国人になっても、1000年続く会社を作るヒント|伝統と初心の話
不確実性の時代、VUCA時代と言われていますが、少し視野を広げると私たちの国は太平洋戦争があり、明治維新があり、戦国時代があり、ある意味VUCAより激しい混乱期を経験してきました。今の時代と、そんな極端な時代を比べられても、という意見はもっともですが、なぜその比較なのかは今日の話の後半に出てきます。
いずれにしても、私たちはある日辻斬りに遭うような時代には生きていないものの、圧倒的な競合の台頭や
超衝撃作「爆弾処理兵 極限の記録」を観て何を想う
英語タイトルは「THE DEMINER」。2018年に公開されたドキュメンタリー映像作品。日本では今年2月にNHK BSで「爆弾処理兵 極限の記録」として放送され、4月にも再放送された話題作。
ファーケルは2003年、フセイン政権崩壊直後に地雷除去を始めた。買ったばかりのホームビデオで、活動の日々や家族との団らんの日誌をつづる。アメリカ駐留軍も、彼の鋭い嗅覚を評価。ナイフとワイヤーカッターだけを
平成の神ライヴ5選+1|宇多田ヒカル・電気グルーヴ・X JAPAN・MAD・Bjork+JAZZ非常階段
こんにちは、こんばんは。note5周年おめでとう。
「#平成をかざるプレイリスト」というお題目を期に、過去に行ったライヴの数々を思い出してみた。その中でいくつか、今でも鮮明に覚えているものがある。ライヴでしか味わえない心が震える体験。生きる活力を貰える体験。興奮して眠れなくなる体験。
「いつまでもあると思うな親とバンド」
思い起こせば、好きなバンドの解散に何度も涙し、あのときなんでライヴに行
日本語が美しすぎるがゆえに
新元号「令和」。響きが綺麗で、個人的には気に入っている。出典が万葉集と聞いて、ふと学生時代に歌人、佐佐木幸綱先生の講義を受けてえらく感銘を受けたことを思い出した。
百人一首をはじめ、和歌を現代語訳で読む講義であった。それは随分前の話ではあるが、「虫の音」という言葉が出てきたときのことをよく覚えている。私たちは、遠い昔から、それこそ万葉集かその遥か以前から、自然の、そして虫の音(ね)に耳を傾け、表