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旅ラン ~歴史街道・琵琶湖から若狭湾へ〜
海が見えた。今回の旅ランの目的地、福井県小浜市に広がる若狭湾だ。琵琶湖の北部から34km。走り続けてきた足取りはすっかり重くなっている。
旅ランとは、旅とランニングを組み合わせた造語。その土地の雰囲気や景色を楽しみながらランニングすることだ。着替えなど最小限の荷物を背負って、見知らぬ街を自分の足で駆けていく。歴史ある道を走ったり、たどり着いた先で温泉に浸かったり。地のものを食べてビールを飲むのも
50代ランナーの伸びしろ
「あと2km」の標識が見えた。沿道の声援が大きくなる。もう手を振る力は残っておらず、前を向いたまま口角を広げて笑顔をつくった。
ほんの少し前までは早く終わりたいと思っていた。右足の腿裏の筋肉は今にもピキピキと痙攣を始めそうだ。
でも声援は気持ちを高ぶらせてくれる。ゴールは近い。万一足がつっても何とか足を動かせるはずだ。ラストスパートに向けて再び身体を前に傾けた。
ネガティブスプリット
20
自分の軸を外さない 〜ランニングとキャリアの共通点〜
いつもの河川敷を走り始めて90分。ようやく20km地点まできた。今のところ4分40秒/kmのペースを維持している。目標のレースペースだ。
今回の30km走で少し余裕を持って走り終えることができたら、フルマラソンでもこのペースでゴールできるだろう。でも、先ほど中間地点で折り返して感じたのは強い向かい風だ。その時初めて、往路は追い風に背中を押してもらっていたことに気づいた。後半のことを考えて、もう少
海を渡る小さな身体に
ナンキンハゼの白い実がなる枝に小鳥が止まった。11月の中旬、夕暮れ時の柔らかい陽射しを浴びてその小さな身体は淡い金色に染まっている。「ヒッ、ヒッ、ヒッ」と高い声で鳴いてしっぽを上げた。
一瞬、カメラ越しに私と目が合った気がする。小鳥はちょいと首をかしげた。その仕草が数年前に亡くなったセキセイインコに似ていてどきっとする。懐かしさを覚えながら何度もシャッターを切った。
冬鳥
冬、大阪府内を京都
ダイバーシティとは自分のことだった
「ダイバーシティ(多様性)の推進」、「誰もが個性を発揮してイキイキと活躍できる社会」。日々の生活の中でこのような言葉を目にする機会が増えました。VUCA*と言われる時代、より一層多様性の重要性が高まることは感覚的には分かるという人は多いのではないでしょうか。
でも、それを実現するために何をしたらよいのか。明確に答えを持って行動していると言える人はあまり多くないように思います。「で、どうするの?」
走ることは旅に似ている
明日はどんな旅になるだろう。
不意にそんな言葉が頭に浮かんだのは昨夜のこと。何かわくわくするような気持ち。
フルマラソンの前夜にそんな気分になるのは初めてだ。いつもなら複数の不安が心の隙間に入り込んで、そわそわして落ち着かなくなる。
でも昨日は違った。
右足のかかとの痛みはランニングフォームの改善で気にならなくなった。(関連記事:走りながら、ととのえる|tomo|note)
左ひざの内側
走りながら、ととのえる
「走りながら、治していきましょう」
毎日のランニングの影響で右足のかかとの痛みがひどくなり、整骨院に行った時の先生の言葉です。
それから一ヶ月が過ぎた今、これはなかなか奥の深い言葉だと感じています。
痛い時は休む?
ランナーにとって故障はつきもの。走ることを趣味にしていると、かかと、膝、腰などいつもどこかに痛みやその予兆を抱えているものです。
そんな時に一般的に推奨される対処法があります
思い込みに気づくと社会はよくなる
相手のふとした言葉で自分の思い込みに気づくことがあります。
「年寄り扱いしないで」
夏の日の母の一言も、そんな気づきを与えてくれました。
コロナ禍
2年前、新型コロナウィルス感染症の緊急事態宣言が発出され、それを機に多くの人の日常生活は一変しました。人とリアルに会うことはリスクとなり距離を求められます。オンラインでのコミュニケーションツールが苦手な人ほど孤独や先行きの不安をより強く感じたの
あいつは37km地点にやってきた
あいつはいつも突然やってくる。
足の筋力と思考能力をおとろえさせ、走る意欲をまる切りそいでしまうやつ。
今回は来ないのではないか。ちらりとそんな期待がよぎったのは30km地点。そこまで順調だったからだ。
「甘かった」と気づいたのは 37km地点だ。
スタート
3月27日(日)。快晴。予報では最高気温は 20℃を上回るらしい。風は少し強めで 4m/秒くらいだが間もなく落ち着くはず。今日のポイ