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本の森006 「わたしの出会った子どもたち」 灰谷健次郎(角川文庫)

本の森006 「わたしの出会った子どもたち」 灰谷健次郎(角川文庫)

教育に携わる人にとって、必読書だと思う。
まずは、本書の中から心に残った言葉を引用します。
(以下、引用)

こんにちの子どもの不幸は、
先生方が自ら変わろうとしないで、
子どもに変わることだけを要求するところに
あるのではないでしょうか。

子どもの生活と教師の生活が切り離されたところで
教育が営まれているところに、退廃があるのでしょう。

教師は、外から加えられる差別には敏感であるけれど、

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本の森005 「兎の眼」 灰谷健次郎(角川つばさ文庫)

本の森005 「兎の眼」 灰谷健次郎(角川つばさ文庫)

可能性を諦めないことが、教育だと教えてくれた本。

小学校の先生になろうと思っていた。
ちょうど高校2年生の夏までは。

どうして先生になりたいと思ったか?
5年生の時の担任の先生に憧れたから。

彼女は、当時かなり悪かった僕のことを最後まで信じてくれた。
想像以上に問題児だった、少年時代の自分。
そんな僕のことを信じ続けようとすることは、
きっと相当の覚悟と決意が必要だったと思う。

だから、彼

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本の森002 モモ ミヒャエル・エンデ(岩波少年文庫)

本の森002 モモ ミヒャエル・エンデ(岩波少年文庫)

圧倒的な感動。でも、深く深く考えさせられる。

1973年に児童文学として書かれた本だけど、今を生きる僕たち大人こそ、読むべき本だと思った。

物語の主人公は浮浪児の少女、モモ。
モモは、不思議な力を持ってる。
彼女に話を聞いてもらうだけで人は癒され、話を聞いてもらった人は自分自身の価値に気づいて元気になっちゃう。

彼女は浮浪児(不労児?)なんだけど、街のみんなが彼女に色々なものを届けてくれる。

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最高のチームをつくる、たった2つの要素

最高のチームをつくる、たった2つの要素

 先日、息子の所属するラグビークラブで部内練習試合が開催されました。部内で4チームに分かれて試合をするのですが、4チームでは人数が足りないため、数名の子供たちは他チームに助っ人選手としても参加します。うちの息子も最終戦で他チームに助っ人選手として参加しました。対戦相手のチームはラグビー歴が長かったり運動神経がよかったりする選手が殆どを占める競合チームでした。
 試合の終盤、3点差ほどで勝っていた相

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リーダーとして、僕が一番許せないことについて考えてみた。

リーダーとして、僕が一番許せないことについて考えてみた。

とても気になっていることがある。

4月16日に行われた日米首脳会談終了後の共同記者会見での一幕。
ロイターの記者が菅首相に「公衆衛生の専門家は、日本が五輪を開催する準備ができていないと指摘している中、開催するのは無責任ではないか?」と質問した際、管首相は記者からの質問を無視し、次に控えていた日本人記者に質問を促したのだ。

全世界が注目する日米首脳の共同記者会見の場で、海外メディアからの質問を黙

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海洋放出問題に見る、「伝え方の技術」

海洋放出問題に見る、「伝え方の技術」

4月13日、政府は東京電力福島第一原発の汚染処理水を、放射性物質の濃度を下げた後、海に流す方針を決めた。

汚染された水(汚染処理水)を海に流す!?
ヤバくない???
ほとんどの人がそう思う、と思う。

「放出される水は科学的には問題ない。WHOの飲料水基準からも大きく下回っている」

政府や東電がそんな説明をしても、多くの人は不安しか感じないと思う。

森友・加計問題、桜を見る会問題、ましてや東

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アイドルと大臣と幹部社員は同じだと思う。

アイドルと大臣と幹部社員は同じだと思う。

放送事業会社「東北新社」の外資規制違反に関する国会審議で、武田良太郎総務相が総務省幹部に「記憶がない」という言葉を発し、幹部はその後「記憶にございません」の答弁を連発した。言葉を発した理由について尋ねられた総務相は「なぜか、無意識というか口に出た」と言い放った。

マジで?!一国の大臣の発言とは思えない言葉に、ビックリした。

…子供の言い訳でも、もうちょっとマシな気がする。
どうして、こんな軽薄

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日本の男女平等は、156カ国中120位(T-T)

日本の男女平等は、156カ国中120位(T-T)

スイスのシンクタンク「世界経済フォーラム」による「ジェンダーギャップ指数」の年次報告書最新ランキングで、日本は120位だった。

各分野の項目別に見ても、女性国会議員比率140位、女性閣僚比率126位、女性管理職比率139位と極めて低い。…というか、恥ずかしい。

昨日、相談に来られた経営者は、どんどん女性や若手を抜擢していきますと、ワクワクしながら話されていた。日本の未来のためにも、ぜひ頑張って

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僕たちの国で起こっている人権侵害問題

僕たちの国で起こっている人権侵害問題

毎日新聞3月23日夕刊より
 名古屋出入国在留管理局(名古屋市港区)に収容されていたスリランカ人の女性が、3月6日、居室内で脈がない状態で見つかり、緊急搬送先の病院で死亡が確認された。

 死亡したスリランカ人女性とは、支援団体START(外国人労働者・難民と共に歩む会)顧問の松井保憲さん(66)らが2020年12月から毎週のように面会や聞き取りを続けていた。支援者らは「最後の面会時、体調が極端に

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4割もの人が年内退職を考えてる!?

4割もの人が年内退職を考えてる!?

マイクロソフトが今年1月に行った調査によると、働く人の4割が、年内に今の会社を退職しようと考えているという。4割も!?
新型コロナウィルス感染拡大に伴って在宅勤務を経験し、柔軟な働き方を求
める声が高まったことが大きな要因らしい。調査対象者の73%が、今後も柔軟に遠隔勤務を選べる状況が続いて欲しいと考えているという。
さらに、就業日に疲労を感じると答えた人が48%、就業日に孤立感を味わっている割合

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春はお別れの季節です♪

春はお別れの季節です♪

「まだ」と「もう」点滅している信号に走れ私の中の青春
松村正直

毎日新聞3月27日付のコラム「余録」に掲載されていた短歌だ。
コロナ禍で修学旅行に行けなかったり寂しい卒業式になってしまったり、入学したのにほとんど大学に通えなかったりと、不遇な青春時代だたと感じる学生は多いと思う。娘も「高2の思い出を返してほしい」と嘆いていた。

でも、どんな状況であったとしても、卒業式はやってくる。学生だけじゃ

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どこを向いて仕事してる?

どこを向いて仕事してる?

今期の国会で24もの法案・条例の条文・関連資料に誤記が見つかった。デジタル改革関連法案に至っては、関連資料に45箇所もの誤記があったそうだ。これは、中々すごい量だと思う。ミスの要因として、コロナ対応による各省庁の業務増や慣れないテレワークでのチェック体制の緩みも指摘されているようだ。確かに行政の仕事量は激増しているし、職員もみんな疲れ果てていることも間違い無いと思う。ただ、問題の本質はそこじゃない

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チャンスフラワーと「始末」

チャンスフラワーと「始末」

3月13日付の毎日新聞オピニオン欄に、チャンスフラワーが紹介されていた。チャンスフラワーとは、茎が短い、形が悪いといった理由で廃棄されてきた「規格外」の花のこと。規格に合っていても不況で需要が伸びず、出荷されない花もある。虎ノ門にある花屋「hanane」では、そんな規格外の花をチャンスフラワーと名付け、近隣の菓子店や美容室、ブティックなどにも「店頭で売りませんか」と声をかけ、販売の輪を広げていった

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謙虚さは魔除け

謙虚さは魔除け

雑誌「致知」2021年4月号の特集は「稲盛和夫に学ぶ人間学」でした。

「謙虚さは魔除けだ」

この言葉は、稲盛和夫の傍に長年仕えてきた、日本航空元会長補佐で専務執行役員の大田嘉仁さんが、若い頃に稲盛氏から言われた言葉だそうです。

謙虚である限り、失敗することはないし、悪い人間も寄ってこない。謙虚さは魔除けなんだよ、と教えられたそうだ。

また、稲盛氏は悪意や怠惰からくるものではないうっかりミス

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