吉川れーじ

東京にいます。芸術が好きです。 主に90'sのVHSを集めています。

吉川れーじ

東京にいます。芸術が好きです。 主に90'sのVHSを集めています。

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固定された記事

サブカルと心中する覚悟はいいか…?

電脳都市と東京都内 僕は都内の狭い部屋に住んでる。じめじめとして日当たりも最悪だけど息をするには十分だと思う。 自分を卑下して孤独と向き合う事を止めたとき、本当…

吉川れーじ
7か月前
35

いいか…慈悲を土足で踏むなよな?

4月が早駆けて、ぼんやりしていたら5月の背中がもう目の前に。半端な雨が増えてきて、それに伴って気持ちも若干落ち込んでくる。書き終わる頃にはもうとっくに5月かもしれ…

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大人から教わるお手本は美しく

朝雨の薄寒い電車の陰鬱さたるや、何にも代え難い苦痛がある。水溜まりを踏んだ靴に自分を重ねて、いっそ脱ぎ捨ててしまいたいと稚拙な感情に支配されそうになるが「流石に…

吉川れーじ
1か月前
9

この胸にないはずのノスタルジア

2004年製のテレビデオを中古で買ってから1年経った。オレの愛する※juvenileはいまだに美しい映像を表現してくれている。アニメのビデオテープもかなりの数集まってきて、…

吉川れーじ
1か月前
10

餃子をめっきり作らなくなった

或時から餃子をめっきり作らなくなった。人生において別に大したことじゃあないんだけど、具はなんだ?調味料は?隠し味は?ああだこうだとかなりこだわりを持って作ってい…

吉川れーじ
2か月前
19

しからば誰が猫の首に鈴を付けに行くか

2月も過ぎて行きもう半分を超えた今頃書くべきか迷ったが、私は“今年の抱負”を毎年やんわり決めていて、今年もやんわり決めた。それまではたいてい“やりたいこと”で考…

吉川れーじ
2か月前
10

水面に浮かぶ月のように

お願い!愛に時間を! あぁ、やれ1日が終わる。寝床にどぶと横たわり、線の切れた※エレベーターのように落ちて行く。震える朝を思うとなんだか気も沈む…。これを読むあ…

吉川れーじ
3か月前
5

もう苦しい夜をやめたい

最近、代々木上原の古本屋で買った本の中に 『ひとりでは多すぎる。ひとりでは、すべてを奪ってしまう。』 とあって、これにピンとくるかどうかで人を愛したかどうかがわか…

吉川れーじ
3か月前
6

最後から二番目の歌で席を立つ

この夜明けの刹那に あの日の嫌な思い出や記憶は、血液に溶けて、駆け巡って、真夜中に蘇っては時間と健康と睡眠を喰い散らかしてゆく。それでも一筋の柔らかい月明かりだ…

吉川れーじ
4か月前
10

「そうあれかし」と祈って眠れば…。

お願いだから静かに眠らせて あぁまた夜が滑らかに馳せて、雑に朝陽を呼び込む…。頼むから悪夢は寝てる間に済ませてくれよな…。僕はあんまり午前中が好きじゃなくっても…

吉川れーじ
5か月前
8

選ばれなかった子供たち

当たり前に平等じゃない恐ろしい言葉 1997年以降、携帯玩具からさまざまな分野に派生したメディアミックス作品『デジタルモンスター』シリーズ。 99年の映画『デジモンア…

吉川れーじ
6か月前
10

『ぼくのすきなひと』を買った。

僕は東京に一人で暮らしています。この窮屈で陽当たりも悪い“いきぐるしい”ワンルーム(ロフト付き)の中に僕の生活、ひいては人生の全てが映る。 嘆いても夜。右手に朝…

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鬱映画に魅せられて #2

こんばんは、吉川れーじです。 三月も終わる夜にふさわしいかどうかは分かりませんが、眠れぬあなたよどうか一緒にいてください。 映画が放つ光とそこに落ちる影 皆、誰し…

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鬱映画に魅せられて #1

はじめに はじめまして、吉川れーじです。 僕は普段、大阪で音楽を作っています。音楽を作るうえでインプットの作業はとても大切で、その為にこれまで様々な芸術作品から多…

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サブカルと心中する覚悟はいいか…?

サブカルと心中する覚悟はいいか…?

電脳都市と東京都内

僕は都内の狭い部屋に住んでる。じめじめとして日当たりも最悪だけど息をするには十分だと思う。
自分を卑下して孤独と向き合う事を止めたとき、本当の孤独の波が柔らかい心をざぶと攫っていく。それはどこにいても同じで、インターネットの中だろうと生活の中であろうと自分自身からはどうしたって逃げられないからだ。
暗い書き出しになってしまったけどこれは僕が僕自身の背中を摩り、宥めるためのオナ

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いいか…慈悲を土足で踏むなよな?

いいか…慈悲を土足で踏むなよな?

4月が早駆けて、ぼんやりしていたら5月の背中がもう目の前に。半端な雨が増えてきて、それに伴って気持ちも若干落ち込んでくる。書き終わる頃にはもうとっくに5月かもしれない。これまで半年ほど続けられていたnoteの更新は、良いか悪いかは別として心の波が大きくあるが故に書けていたというか、書かされていた?に近い感覚だった。頭の中がごちゃごちゃと騒ついて、「お願いだから静かにしてくれ〜><」という半ば諦めの

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大人から教わるお手本は美しく

大人から教わるお手本は美しく

朝雨の薄寒い電車の陰鬱さたるや、何にも代え難い苦痛がある。水溜まりを踏んだ靴に自分を重ねて、いっそ脱ぎ捨ててしまいたいと稚拙な感情に支配されそうになるが「流石にそれは…」と大人の理性が嗜める。他人に対するコンプレックスは年々増大していくばかりで、時より湧き出すポジティブな感情はあまりに持続力がなく、所詮は足を一歩前へ進めるだけに止める。だがここ最近、20年来の忌々しい精神病の一つを僕は打ち払うこと

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この胸にないはずのノスタルジア

この胸にないはずのノスタルジア

2004年製のテレビデオを中古で買ってから1年経った。オレの愛する※juvenileはいまだに美しい映像を表現してくれている。アニメのビデオテープもかなりの数集まってきて、ずっとオレが手に入れたかった楽園はゆっくりじっくりと拡がりを見せながらも、その純度を増して行く。80'sや90'sの様々なアニメ達が確実にオレの血となり身体をかけ巡って心臓を動かす。その心臓がまたポンプとなり血液を加速させる。そ

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餃子をめっきり作らなくなった

餃子をめっきり作らなくなった

或時から餃子をめっきり作らなくなった。人生において別に大したことじゃあないんだけど、具はなんだ?調味料は?隠し味は?ああだこうだとかなりこだわりを持って作っていただけに、自分が気付いていないだけでもしかしたらとっても大切な行為だったかもしれない…。

存在しない町

ひとつ小説を書いた。白絲川という平凡な田舎町で起こる混沌の少年少女達の話だ。私小説と呼ぶにはフィクションが多いが、生まれ育った岡山の

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しからば誰が猫の首に鈴を付けに行くか

しからば誰が猫の首に鈴を付けに行くか

2月も過ぎて行きもう半分を超えた今頃書くべきか迷ったが、私は“今年の抱負”を毎年やんわり決めていて、今年もやんわり決めた。それまではたいてい“やりたいこと”で考えてきた。前年に出来なかったことや、それまで挑戦してこなかったことや、逃げてきたことへ目を向け、漠然とした“やりたいこと”でなんとか一年をやり過ごしてきた。
私はもうそれすら“やめよう”と思った。諦めではなく、逃走ではなく、とにかく“やめた

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水面に浮かぶ月のように

水面に浮かぶ月のように

お願い!愛に時間を!

あぁ、やれ1日が終わる。寝床にどぶと横たわり、線の切れた※エレベーターのように落ちて行く。震える朝を思うとなんだか気も沈む…。これを読むあなたは眠る前のほんの数分、いや、ほんの数秒、瞼の裏に何を写すのだろうか。今日起きたなにかの余韻に浸かって、手すりのついた階段をゆるやかにおりて行くのだろうか。
もし、今、なにかに心脅かされ、それが眠りをさまたげているのなら、こうして一緒に

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もう苦しい夜をやめたい

もう苦しい夜をやめたい

最近、代々木上原の古本屋で買った本の中に
『ひとりでは多すぎる。ひとりでは、すべてを奪ってしまう。』
とあって、これにピンとくるかどうかで人を愛したかどうかがわかってしまう。
もしかするとそれはちょっと言い過ぎかもだけど、他人を想うというのは本当は生半可なストレスではない。

解説すると『相手(物事)がひとり(ひとつ)しかいないと、他が見えなくなってすべての秩序を崩してしまう』と言い換えられる。随

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最後から二番目の歌で席を立つ

最後から二番目の歌で席を立つ

この夜明けの刹那に

あの日の嫌な思い出や記憶は、血液に溶けて、駆け巡って、真夜中に蘇っては時間と健康と睡眠を喰い散らかしてゆく。それでも一筋の柔らかい月明かりだけは、夕暮れすらおっかなびっくり歩く僕の様な人間を啓蒙し、救いある方向へと導いてくれる。
ある一線を越えればヤーナムは夜明けへと変わる。ただその一線がどこかは誰にもわからない。その一瞬の“狭間”をもしも感じ取れたなら、それは幸か不幸か人の

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「そうあれかし」と祈って眠れば…。

「そうあれかし」と祈って眠れば…。

お願いだから静かに眠らせて

あぁまた夜が滑らかに馳せて、雑に朝陽を呼び込む…。頼むから悪夢は寝てる間に済ませてくれよな…。僕はあんまり午前中が好きじゃなくってもうずっと夜で構わないと思うほど陽の光に弱い。と浸って嘆いてはみるものの陽当たりも最悪なこの狭い部屋とは無縁な嘆きだし、此処が自身の投影である事すら別に今更悲しいとも思わない。この家から出なければ孤独と安全は保障される。そういった陰と陽がコ

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選ばれなかった子供たち

選ばれなかった子供たち


当たり前に平等じゃない恐ろしい言葉

1997年以降、携帯玩具からさまざまな分野に派生したメディアミックス作品『デジタルモンスター』シリーズ。
99年の映画『デジモンアドベンチャー』(以下デジモン)は東映アニメフェアの中の1作として公開され、たった20分であったが確実に子ども達の心を鷲掴みした。関東ではその放映日はテレビシリーズ第一話の放送日だったとかなんとか…映画について細田守の才能は枯れたと

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『ぼくのすきなひと』を買った。

『ぼくのすきなひと』を買った。

僕は東京に一人で暮らしています。この窮屈で陽当たりも悪い“いきぐるしい”ワンルーム(ロフト付き)の中に僕の生活、ひいては人生の全てが映る。
嘆いても夜。右手に朝。

観測するまで世界に存在しない

先日初めてキャンバスに描かれた作品を買いました。Yuccoさんの『ぼくのすきなひと』という作品で、グループ展「いろとよく」で展示されていた作品だそうです。それまで僕は好きな作家さん達の展示に足繁く通い、

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鬱映画に魅せられて #2

こんばんは、吉川れーじです。
三月も終わる夜にふさわしいかどうかは分かりませんが、眠れぬあなたよどうか一緒にいてください。

映画が放つ光とそこに落ちる影
皆、誰しもが愛してやまない映画の一つや二つを持っていて、それを自分の友人や恋人や家族に教えたくなるものです。でもそれが特別な事だと理解っている人はとても少ない。
多くの人は「映画の話なんて、単なるコミュニケーションの一つじゃん?」と言うでしょう

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鬱映画に魅せられて #1

はじめに
はじめまして、吉川れーじです。
僕は普段、大阪で音楽を作っています。音楽を作るうえでインプットの作業はとても大切で、その為にこれまで様々な芸術作品から多くのヒントをもらってきました。その一つが映画でした。僕にとって映画とは僕自身の精神衛生の引き出しの中身を充実させる手段の一つでもあり、音楽の皿にほんの少し隠し味を加える秘匿のスパイスでもあるのです。それほどまでに僕の音楽と映画は直結してい

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