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声を失って休職した話②
前回の記事への反響を受けて前回の記事を投稿して、何人かの知人からメッセージをもらった。
このような状態になって、自身のことを振り返るために、もっている言葉で自身の状態を表現してみて純粋に、良かったと思った。
二十代前半の頃に比べて、さまざまな経験、それに伴う思考の数や幅が広がったことによって、自分のことを自分で書くその言葉に信憑性を見出せなくなっていた。
その理由ははっきりしていて、言葉に出来て
声を失って休職した話
1.声を失う
一月下旬、コロナ患者対応をした後、自らがコロナ感染してしまった。療養期間を経て、二月頭に職場に復帰した数日後、突然、声が出なくなった。それも全く。復帰後二日間くらいは掠れ声ながらも声を出してのコミュニケーションがとれていたのだが、完全に声を失ってからは筆談をメインとして、ジェスチャーや読唇術でコミュニケーションを取らざる得なくなった。その状態をみた上司から紹介された耳鼻科に受診し、
☑『答えのない正解を生きる』小坂井敏晶
答えがあると思っていることへの危惧、小坂井敏晶さんご本人のご経験、私の身と心をひっくり返してくれた。揺さぶられて、まだまだ知らないことがあるのに、あたかも知り尽くしたかのように誰かに知識や考えをひけらかす自分に腹が立つ。
しかし、知らないことがあるということは、その分、まだ世界は広いということを同時に知らしめてくれていることにもなる。
問いへの問いを立て、考え、悩み、それでも自分の言語を持
☑︎かかわり方のまなび方/西村佳哲
「これを読むべき!」
そう言われると、心の中で何故か読む気が失せてしまう。
「それはあんたの感性で良かったもんやろ?」と反発したくなってしまう。
そんな私がTwitterで見かけて、すぐにBook Offのアプリケーションを
ダウンロードし、注文していた。(これ含めて三冊の古本を同時に注文したのだけれど、この新本一冊の値段と同じくらいで三冊買えた。)
古本だったので、ページのところどころに、も
☑︎手のひらの京/綿矢りさ
三人姉妹がそれぞれの未来に向かって、踏み出していく。京都を舞台に、流暢な京都弁で描かれる文体は読みやすく、思わず声に出して読みたくなった。
特に印象に残った話は、三女の上京までの過程を描いた場面だ。私自身、山陰を出たことがなく、ましてや東京など考えたことがなかったが、今、上京してみたいという思いが強い。一年だけ。地域や地元というある意味で守られている内にいることが時に窮屈に感じることがある。私の知
男女論とその他もろもろ
生きがい
太宰にとって、生きがいとは何だったのか
『人間失格』
映画館で映画を観ることが苦手な私が
初めて公開日に観に行った。
チケットを機械で買うのに手こずり、
数秒間、機械の前でじーっと考え、購入した。
通路を通り、あ、席ミスった、と思いながら、
本編開始を待った。
そういえば、映画館で映画を観たのは
いつぶりだろう。
そう思い返すに、「ナラタージュ」以来。
あの映画を鳥