記事一覧
「てのひらのこ-ゆきといのち-」(フォトポエム)
初めて あなたの命の鼓動を見た時 その尊さに感動を覚えた
あなたの心拍はまるで 夜空で瞬く星のように
静かに 密やかに 確かな点滅を繰り返していた
「ここで生きているよ」と教えるみたいに
私の小さな胎内は 宇宙のように闇深く 無限に広がっているように思えた
その暗がりの中で ぽつんとひとりきり あなたは懸命に
命を刻み続けていた
ひとりぼっちの私の元へ ふいに来てくれた あなた
あぁ私はひ
「世界にひとつしかないハンドメイドリースを売って、メルカリで教えてもらった喜びと幸せと、メルカリでみつけた叶えたい夢」
2024年3月まで放送していた深夜番組『それって!?実際どうなの課』が好きで、タイミングが合うときは眠い目をこすりながら、ちょくちょく観ていました。(番組が終了してしまって残念。)特に緑川静香さんが不用品をメルカリ等を使って、華麗に売りさばくコーナーが好きでした。他にも、拾った松ぼっくりやどんぐり、シーグラス等をメルカリで売るコーナーがあったりして、眠い時間帯ながらも、興味深く真剣に観ていました。
もっとみる「メルカリで見つけたもの」二度と会えない命が与えてくれた、すみっコぐらしのとかげ。
すみっコぐらしのとかげと出会った日のことは、日付まではっきり覚えています。2022年1月25日16時過ぎ、コンビニのガチャガチャコーナーにて。
「すみっコぐらし ほわっと光る マスコット」のガチャを一回してみると、「とかげ」が当たったのです。その時は、すみっコぐらしなんてほとんど知らなかったし、ちょっとかわいい程度にしか思わなかったのですが、我が子代わりに集めるようになってからは、とかげに対する愛
『セミロングホームルーム(二次小説)セミの正体「セミの名は…幸心」セミとユキトのブルース』
ぼくはセミ。トリノくんって子に教室の窓から放り投げられてしまったセミ。今は鳥に追いかけられていて絶体絶命、大ピンチのセミ。どうにかして逃げ切らなきゃ。今、鳥に食べられて死ぬわけにはいかないんだ。あと数日に迫ったぼくの命日まで、何が何でも生き延びなきゃいけないから。そして絶対、お母さんに会いたい。
ぼくの命日ってどういう意味かっていうと、ぼくは一度死んだことがあるんだ。今セミの姿のぼくは元人
『ややこしいにもほどがある!~地獄のオガワから仏のオガワ、仏を経て、渚の息子の正人として生きる小川市郎のひとりごと~』不適切にもほどがある!二次小説(不都合にもほどがある!追記)
こんばんは、地獄のオガワ改め、仏のオガワの小川市郎です(グループ魂の港カヲル風)。1995年、娘の純子と共に死んでしまったので、本当に一度は仏になった。地獄に落ちるかと思ってたけど、未来を知って改心した後、仏のオガワに生まれ変わったおかげか地獄は免れた。けれど天国へ行けたわけでもなく、神さまから生まれ変わりパスポートを渡され、2022年には新たな命と生を授けられた。
母親のおなかの中にいる時
『不都合にもほどがある!(後編)未来の話ばかりしちゃダメですか?~ふぞろいな僕らの未来~』不適切にもほどがある!スピンオフ(二次小説)秋津睦実編
★前編の続き
「ここ、俺んち。ちょっと待ってろ。」
「ムッチ先輩の家ってだんご屋さんだったんですね。」
睦実はだんご屋からパックに詰めただんごを持ってきた。
「強、後ろに乗れよ。」
睦実は久しぶりにバイクを出すと強を乗せた。
「これからどこかへ連れて行ってくれるんですか?」
「まぁな。キョーコちゃんと行きたかったところへ連れてくよ。」
睦実は『渚のシンドバッド』、『勝手にシンドバ
『不都合にもほどがある!(前編)ひきこもっちゃダメですか?~ふぞろいな俺たちの出会い~』不適切にもほどがある!スピンオフ(二次小説)秋津睦実編
※これは宮藤官九郎さん脚本のドラマ『不適切にもほどがある!』ファンでふてほどロス真っ只中の人間が、ムッチ先輩×不登校の佐高強をメインに考えた物語です。前編、後編合わせて3万字程度です。前編は懐メロミュージカル調、後編は少しややこしいSFに突入し、最後はちょいエロ?ファンタジーに着地します。以下、本編が始まります。
《飲んで 飲んで 飲まれて 飲んで 飲んで 飲みつぶれて眠るまで 飲んで やがて男
『透明なゆりかご』を見て読んで、透明な命になった我が子・ゆきとを偲ぶ。
できることなら我が子の亡骸を引き取りたかった。12週以降でないと引き取れないと知った。別料金が発生しても構わないから、引き取らせてもらえないか、病院に懇願した。けれど9週の胎児は病院側で引き受ける決まりがあるらしく、我が子だというのに、一度も見ることも触れることもできなかった。それが今でも心残りで仕方ない。百歩譲って、中絶は仕方のない選択だったと後悔を抑えることはできる。けれど我が子を直に見られな
もっとみる「処女受胎~あれからの釈華~」『ハンチバック』二次小説<下>
大学病院に着くとすぐ明日のための検査を受けた。内診もされたけれど、もう与羽の心拍やエコー写真は見せてもらえなかった。何も言われないものだから、私は思わず、「赤ちゃんは生きていますか?元気ですか?」と尋ねてしまった。明日には始末する命だというのに。医師は「赤ちゃんは大丈夫ですよ」とひと言つぶやいた。別れ難くならないために、あえて何も見せてはくれなかったんだろうけど、少し寂しくなった。そしていつもの
もっとみる- #小説
- #音楽
- #ラジオ
- #夢
- #note書き初め
- #物語
- #妊娠
- #母
- #ママ
- #赤ちゃん
- #雪
- #母親
- #命
- #葛藤
- #星空
- #バッハ
- #古本屋
- #流産
- #白
- #菅田将暉
- #女性ホルモン
- #Official髭男dism
- #オマージュ
- #中絶
- #赤毛のアン
- #胎児
- #ミスターチルドレン
- #Cocco
- #ヒゲダン
- #RCサクセション
- #風花
- #ハンチバック
- #ラジコ
- #ラストシーン
- #アンという名の少女
- #エコー写真
- #いつも何度でも
- #しるし
- #スローバラード
- #インベンション
- #山内総一郎
- #母胎
- #raining
- #いのちの記憶
- #レウィシア
- #処女受胎
- #もうじきたべられるぼく
- #チェスボード
- #母性の怪物
- #ウナイ
- #小さな想い
- #スペリオリテ
「処女受胎~あれからの釈華~」『ハンチバック』二次小説<中>
その夜、私はまたひとりで悶々と考えていた。健常者でも子宮をとってしまったら当然授かることはできないんだ…。本当は、医学的に可能なら、今胎児として成長しつつある命の塊を私の胎内から茉莉亜さんのような健常者の子宮に移して、代わりに元気な赤ちゃんを産んでほしいなんて夢みたいなことも考えていた。けれど、子宮を摘出して赤ちゃんを胎内で育てられない健常な女性も世の中にはいるんだということを改めて知らされた。
もっとみる「処女受胎~あれからの釈華~」『ハンチバック』二次小説<上>
※市川沙央さんの『ハンチバック』が大好きなので、その後の釈華や田中さんをイメージした物語を書きました。56000字近いため、記事を三つに分けました。好きな音楽もたくさん散りばめました。以下、本文が始まります。
短調のピアノの調べが聴こえてきた。その曲はクラシック好きな母の影響で覚えたバッハのインベンション13番イ短調だった。不穏な音色が響く暗がりの中、一筋の光が射し、得体の知れない不気味な扉が
ラベンダー色の風にさらされた私の本性
スーパーで見かけた彼女との出会いは一週間前…。
目を奪われるようなやさしいラベンダー色のスカートをまとっていたその人は、よく見るとおなかがふっくらしていた。妊婦さんだった。
大きくなりつつあるおなかを抱えて、ひとりで買い物かと思いきや、母親らしき人と一緒だった。そもそもひとりではなかった。おなかの子も含めたら、常にふたり。
おばあちゃんも合わせて、三人で幸せそうにのんびり買い物していた。
限られた
戸森しるこさんの童話『ぼくの、ミギ』を読んで
くつ下を買う時は、なるべく同じものをたくさん買うといいと聞いて以来、私は一度に同じ色かつ同じ柄のくつ下を複数購入するようになった。完全に同じくつ下なら、片方に穴が開いても、もう片方が無事であれば、他のどのくつ下ともペアで履けるからだ。経済的で効率が良いと思って、同じくつ下を履き続けていたけれど、この本を読んだら、他のものとはペアを組めない一点もののくつ下に憧れるようになった。
戸森しるこさん作『