明智黒輝

在宅でライター業務をしています。近代文学とB'zを愛してやまない大の猫好きで…

明智黒輝

在宅でライター業務をしています。近代文学とB'zを愛してやまない大の猫好きでもあります。近代文学は夏目漱石や芥川龍之介、太宰治などが好きです。漱石だと、「夢十夜」、「文鳥」、芥川だと、「河童」、太宰は「人間失格」などが大好きです。よろしくお願いします(^^)

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記事一覧

「善と悪」

バットマンシリーズに「ジョーカー」というヴィラン(悪役)が登場する。 ジョーカーはこのシリーズでもかなりの人気キャラクターだ。 ピエロのようなド派手なメイクに目立つ…

明智黒輝
3年前
16

生老病死

この世界には四つの「苦」があるとお釈迦さまは説かれました。 「生」「老」「病」「死」の四つです。 生まれること。 老いること。 病に罹ること。 死ぬこと。 これは…

明智黒輝
3年前
24

春は もうそこまで うららかな 陽射しを浴びて またひとつ 足音は近づく 空の蒼は どこまでも透き通り こんな季節に 隣に君がいればと 思ってしまう あの町への…

明智黒輝
4年前
26

アンナ

ひとが生きるのに 必要なもの 水 パン ベッド トイレ ゴルゴダの丘で 処刑された あの人は言った これは私の血 私の身体 君と生きるのに 僕は愛を燃やし 生命…

明智黒輝
4年前
32

ふたり

私の部屋に 私がひとり そして 君が来て ふたりになる 君は私ではなく 私は君ではない でもふたりは同じ空間で 同じ空気を共有し ふたりの皮膚は 溶け合い 混…

明智黒輝
4年前
23

あなたは生きてていい

こんばんは。 皆さんは今の世の中、満足して生きていますか? 不安ばっかりじゃないですか? 同じ人間同士が下らないことで争って、殺伐とした社会になっています。 人…

明智黒輝
4年前
33

止まない雨

雨音が 遠く聴こえる 金曜の午後 薄暗い部屋に ひとり うずくまる 窓から 曇天を見上げ ベッドに寝転がると 時間は止まって この世界に 取り残された気分 ラジ…

明智黒輝
4年前
38

Morning Call

灼熱の太陽が この身を照らした後の 蒸し暑い夜 僕は冷やしたワインを出して 渇いた喉に流し込んだ 君は僕を 遙か昔から知っていた ふたりが生まれる前 遠い前世の…

明智黒輝
4年前
31

Woman

君の瞳を見つめるたび その深淵な奥底に 吸い込まれ もう帰ることも 出来なくなるような そんな気がして 美しいその髪を撫でる 君の魅力の前で 僕はなす術もなく …

明智黒輝
4年前
22

七月七日の恋人

星降る夜は ふたりを包み 一年一度の逢瀬 そっと見守る 天上の河のほとり 音もなく誰もいない ふたりの秘密の場所で 恋人たちは熱く抱きあい 口づけを交わす 時間…

明智黒輝
4年前
32

大地の歌

いつからか ひとは神を畏れず 空を崇めることも 大地に跪くことも なくなった 戦争で 失われた あの緑の丘 子供たちの笑顔 恋人たちの愛 人々は 蔑み合い 奪い…

明智黒輝
4年前
25

幸福の街

風薫る五月の末 私はある老婆の家を訪ねた 彼女は私にこんな話をした 知ってるかい 街は平和で みんな幸せに暮らしてる 悲しみはなく 希望に溢れ 子ども達は慈しま…

明智黒輝
5年前
20

大切な君へ

世界にただひとりの 大切な君に 午前三時の時報とともに 玄関に届ける 僕の想いの丈を 詰め込んだ花束 夜が明けて 目覚めた君は 新聞を取りに行き それを見つける…

明智黒輝
5年前
29

帰らずの森

君は何処 陽射しの中 探し求め 樹々の間を彷徨う 耳を澄ませ 声を辿る 目の回るような 深い森の 奥深く その声は 僕の脳内に 直接語り掛ける たすけて たすけ…

明智黒輝
5年前
26

遥かなる君のもとへ

美しい月が 地面を照らしている 君は この道の果てに 僕を待つ 幽玄な明かりと 舞い散る風花のような 桃色の羽たちが 勇気づけて 僕はゆっくりと 歩き出す 行く…

明智黒輝
5年前
38

桜小路

生きる意味 探して 探し求める 歩き続け 歩き疲れ 桜咲き乱れる 堀沿いの道に出た 寒気のしていた 凍てついた身体は 芯からほかほかと 火が灯る様に 温め…

明智黒輝
5年前
26
「善と悪」

「善と悪」

バットマンシリーズに「ジョーカー」というヴィラン(悪役)が登場する。
ジョーカーはこのシリーズでもかなりの人気キャラクターだ。
ピエロのようなド派手なメイクに目立つ色のスーツで華々しく登場するジョーカーは悪のカリスマであり、悪魔のような狡猾さと、まるで子供のような無邪気な言動がアンバランスな魅力を持っている。

「ダークナイト・トリロジー」の「ダークナイト」に出て来るジョーカーを演じたのは故ヒース

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生老病死

生老病死

この世界には四つの「苦」があるとお釈迦さまは説かれました。

「生」「老」「病」「死」の四つです。

生まれること。
老いること。
病に罹ること。
死ぬこと。

これは人間の宿命であり、すべての人が例外なく通る道です。
人の生きる道は思いに任せぬことばかりです。

生まれた人間は、やがて年老いて、病に罹り、そして、いつか死んでいく。

悲しいですが、これが現実であり、真理なのです。

「認知症」と

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春

春は

もうそこまで

うららかな

陽射しを浴びて

またひとつ

足音は近づく

空の蒼は

どこまでも透き通り

こんな季節に

隣に君がいればと

思ってしまう

あの町への小路を

ひとり辿れば

路傍の花も

木も

草も

みな笑って出迎えてくれる

ありがとう

この世界は

このままで完璧で

すべては

満たされている

出来事は

必然で

過去から今まで

そして

未来ま

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アンナ

アンナ

ひとが生きるのに

必要なもの



パン

ベッド

トイレ

ゴルゴダの丘で

処刑された

あの人は言った

これは私の血

私の身体

君と生きるのに

僕は愛を燃やし

生命を燃やし続ける

例え

一億年の孤独が

僕を襲っても

待つよ

君は夜中に起きてきて

「もう疲れた」

と言ったけど

僕は一言それに答えて

寝てしまった

ねえ

僕とずっと

契約してくれないか

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ふたり

ふたり

私の部屋に

私がひとり

そして

君が来て

ふたりになる

君は私ではなく

私は君ではない

でもふたりは同じ空間で

同じ空気を共有し

ふたりの皮膚は

溶け合い

混ざり合う

窓から見える

晴れた空

冬の空気が

ぴしりと引き締まって

刺すように見える

ベッドでもつれ合う

ふたりは

やがてひとりに

あなたは生きてていい

あなたは生きてていい

こんばんは。

皆さんは今の世の中、満足して生きていますか?

不安ばっかりじゃないですか?

同じ人間同士が下らないことで争って、殺伐とした社会になっています。

人生を諦めてる人も多い。

こんな自分は生きてちゃいけないんだ、死にたいって、そんなこと悲しすぎますよね。

いつからこんな世の中になった?

画一化された価値観。

生産性のみで語られる存在意義。

これを読んでて自分を卑下し、価値

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止まない雨

止まない雨

雨音が

遠く聴こえる

金曜の午後

薄暗い部屋に

ひとり

うずくまる

窓から

曇天を見上げ

ベッドに寝転がると

時間は止まって

この世界に

取り残された気分

ラジオから

陽気な音楽が流れ

憂鬱さが

深みを増す

君は今

賑わう街角

水溜まりに

足を取られ

顔をしかめてる

短い一生の

その断片を

君と過ごし

その恩恵を

共に授かる

仕事を終え

パソコ

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Morning Call

Morning Call

灼熱の太陽が

この身を照らした後の

蒸し暑い夜

僕は冷やしたワインを出して

渇いた喉に流し込んだ

君は僕を

遙か昔から知っていた

ふたりが生まれる前

遠い前世の

混み合う町角

ふたりは手を携え

遠くへ逃げようと

歯痒くも進まない足取りで

よろけつつ走っている

やがて町外れの

苔生す川べりで

ふたりは互いを抱き締め

永遠を誓い

厳かな死を選んだ

そんな情景を

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Woman

Woman

君の瞳を見つめるたび

その深淵な奥底に

吸い込まれ

もう帰ることも

出来なくなるような

そんな気がして

美しいその髪を撫でる

君の魅力の前で

僕はなす術もなく

立ち尽くすのみ

地面から立ち上る炎が

天へと突き上げ

火の柱となって

僕らは瞬きもせず

それを眺める

恍惚の表情を浮かべる君に

僕は見とれて

身体を巡る熱い衝動

こんな時間を

いつまで過ごせばいいの

七月七日の恋人

七月七日の恋人

星降る夜は

ふたりを包み

一年一度の逢瀬

そっと見守る

天上の河のほとり

音もなく誰もいない

ふたりの秘密の場所で

恋人たちは熱く抱きあい

口づけを交わす

時間は限られていて

翌朝の雄鶏が

高らかに時を告げる

その瞬間が

別れのとき

手を取り合い

止めどなく語らうふたり

積もり積もる話は

時を削っていく

不意に

彼女の大きな瞳を

覗き込んだ彼は

愛の言葉を

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大地の歌

大地の歌

いつからか

ひとは神を畏れず

空を崇めることも

大地に跪くことも

なくなった

戦争で

失われた

あの緑の丘

子供たちの笑顔

恋人たちの愛

人々は

蔑み合い

奪い合い

殺し合った

水は枯れ

地面は干上がり

文明は

終焉を迎えた

戦争よ

大地を返せ

微笑みを返せ

慈しみのこころを返せ

この荒涼とした廃墟に佇み

声を上げる男

その脳内は

無辺大の夢で溢

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幸福の街

幸福の街

風薫る五月の末

私はある老婆の家を訪ねた

彼女は私にこんな話をした

知ってるかい

街は平和で

みんな幸せに暮らしてる

悲しみはなく

希望に溢れ

子ども達は慈しまれて育つ



友情



ないものはない

幸せの街

でも

知ってるかい

この街の片隅

商業ビルの地下室には

ある女の子が

閉じ込められてる

彼女は精神を病み

日々

罵倒され

傷付けられ

普段は無

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大切な君へ

大切な君へ

世界にただひとりの

大切な君に

午前三時の時報とともに

玄関に届ける

僕の想いの丈を

詰め込んだ花束

夜が明けて

目覚めた君は

新聞を取りに行き

それを見つけるだろう

思えば君との出逢いは

必然でしか無く

きっと前世からの

強い絆

僕の酸性の愛で

自らの身体が溶け

例え朽ち果てるとも

立ち枯れた巨木が

小さな犬小屋を

伸ばした根で囲うように

君を守ろう

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帰らずの森

帰らずの森

君は何処

陽射しの中

探し求め

樹々の間を彷徨う

耳を澄ませ

声を辿る

目の回るような

深い森の

奥深く

その声は

僕の脳内に

直接語り掛ける

たすけて

たすけて

木漏れ日が穏やかな

こんな初夏の午後

知らない土地で

徘徊することになるとは

肌はびりびりと痺れ

痛みは全身に響く

苦悶の表情で

君を見つける為

僕は歩を進める

茨にシャツが破れ

切れた皮

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遥かなる君のもとへ

遥かなる君のもとへ

美しい月が

地面を照らしている

君は

この道の果てに

僕を待つ

幽玄な明かりと

舞い散る風花のような

桃色の羽たちが

勇気づけて

僕はゆっくりと

歩き出す

行く手は

茨の道

泥濘と

錆釘の散らばる悪路

今までの

死に瀕した記憶

末後の夢

川の向こうの君

手を伸ばし

涙あふれ

指先も届かず

泣き崩れた日々

自分の意思で

終わらせねばならない

裸足で

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桜小路

桜小路

生きる意味

探して

探し求める

歩き続け

歩き疲れ

桜咲き乱れる

堀沿いの道に出た

寒気のしていた

凍てついた身体は

芯からほかほかと

火が灯る様に

温められ

気が付けば

君は後ろにいた

幾重にも

曲がりくねった

泥濘の道を

走り抜けるように

無理をして

いつも涙に暮れていた

でも君が現れて

真っ暗な僕の世界は

眩いばかりの

光で満たされる

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